東国最古の聖地、鹿島神宮――地震を封じる要石と神の使いが紡ぐ神秘の物語

【基本情報】

  • 所在地: 茨城県鹿嶋市宮中2306-1
  • 御祭神: 武甕槌大神(タケミカヅチノオオカミ)
  • 創建: 伝・神武天皇元年(紀元前660年)
  • 格式: 常陸国一宮、旧官幣大社、勅祭社

鹿島神宮は、日本全土に約600社ある鹿島神社の総本社であり、千葉県の香取神宮、茨城県神栖市の息栖神社とともに「東国三社」の一角を担う名社です。平安時代から「神宮」の称号を冠することを許されていたのは、伊勢神宮、香取神宮、そしてこの鹿島神宮の三社のみという、極めて高い格式を誇ります。

【伝説とミステリー:鹿島七不思議】

鹿島神宮には古くから「鹿島七不思議」と呼ばれる伝承が伝わっています。その中でも特に有名なエピソードをご紹介します。

  • 要石(かなめいし)と水戸黄門の挑戦
  • 奥参道の先に鎮座する「要石」は、地中で暴れて地震を引き起こす「大鯰(おおなまず)」の頭を押さえていると伝えられる霊石です。地上に出ている部分はわずか数十センチですが、地中深くは巨大な岩盤に繋がっていると言われています。

    江戸時代の名君・水戸光圀(黄門様)がこの正体を突き止めようと、七日七晩にわたって人足に掘らせましたが、掘っても掘っても翌朝には穴が埋まってしまい、結局底にたどり着くことはできなかったという「黄門仁徳録」の裏話が残っています。

  • 御手洗池(みたらしいけ)の奇跡
  • 1日に40万リットル以上の湧水を誇るこの池には、「大人が入っても子供が入っても、水面が胸の高さを超えない」という不思議な伝説があります。現在でも年始の「大寒禊」などで多くの人々が池に入りますが、その神秘的な透明度と相まって、今なお不思議なパワーを感じさせるスポットです。

【武神の象徴:日本最古・最大の直刀】

宝物館(現在は新館建設のため休館中の場合あり)に収蔵されている国宝「韴霊剣(ふつのみたまのつるぎ)」は、全長約2.7メートルにも及ぶ巨大な直刀です。これは奈良時代に作られたものとされ、あまりの大きさに「実戦用ではなく神の威光を示すためのもの」と言われていますが、その圧倒的な存在感は武道の神様を祀る鹿島神宮ならではの宝物です。

【神の使い:奈良へと旅立った鹿たち】

境内の「鹿園」には多くの鹿が飼育されています。実は、奈良の春日大社が創建される際、鹿島神宮の御祭神が白い鹿に乗って奈良へ向かったという伝説があります。つまり、奈良公園の鹿たちのルーツは、ここ鹿島にあると言われているのです。この縁から、現在でも鹿島と奈良の間には深い交流が続いています。

【アニメ・ゲームの聖地巡礼情報】

鹿島神宮は、その歴史的背景や「武神」というキャラクター性から、多くのアニメやゲームのファンが訪れる聖地となっています。

  • 『艦隊これくしょん -艦これ-』
  • 練習巡洋艦「鹿島」の艦内神社は、この鹿島神宮から分祀されています。そのため、多くの提督(ファン)が「鹿島」への愛着を持って参拝に訪れ、絵馬掛所にはキャラクターが描かれた痛絵馬が数多く奉納されています。

  • 『刀使ノ巫女(とじのみこ)』
  • 剣を振るう巫女たちの戦いを描いた本作において、鹿島神宮は重要な背景や設定のモデルとして登場します。武術の神様を祀る場所として、作品の世界観と深くリンクしており、ファンによる聖地巡礼が盛んです。

  • 『ノラガミ』
  • 作中に登場する最強の武神「タケミカヅチ」のモデルは、まさに鹿島神宮の御祭神です。キャラクターのルーツを辿るファンにとって、欠かせない参拝スポットとなっています。

東国の歴史を切り拓き、今もなお地震から日本を守り続ける鹿島神宮。一歩足を踏み入れれば、巨木に囲まれた奥参道の静寂と、数々の伝説が息づく神秘的な空気感に圧倒されるはずです。

関連リンク・参考文献

[1] 鹿島神宮要石の謎
[2] 鹿島神宮について | 鹿島神宮
[3] 「わ」 わすれるな 地震よけなら 要石 – 鹿嶋市ホームページ

[4] 鹿島神宮(かしまじんぐう)【供TOMO(トモ)】 | 日本産こだわりの食品・雑貨ギフト・プレゼント専門通販サイト

– TOMO Genshin Official Store

[5] 鹿島神宮 – Wikipedia
[6] 鹿島神宮|世界大百科事典|ジャパンナレッジ
[7] 鹿島神宮 ~ 七不思議: 答えはひとつじゃない! by あおき工場長
[8] 『刀使ノ巫女』聖地巡礼  【鹿島神宮】 : ~Anime pilgrimage~鎌倉民ものがたり
[9] 鹿島七不思議 | 鹿島神宮 – 神社ファン
[10] 夏休みの小旅行④ 鹿島神宮の七不思議:要石(かなめいし)について | おうちカフェ さんちゃん
[11] 要石 – Kashima shika!

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