基本情報
- 名称: 元赤城神社(もとあかぎじんじゃ)
- 所在地: 東京都新宿区早稲田鶴巻町567
- 御祭神: 磐筒雄命(いわつつのおのみこと)
- アクセス: 東京メトロ東西線「早稲田駅」から徒歩約5分、有楽町線「江戸川橋駅」から徒歩約10分
神楽坂の「あのお洒落な神社」には、知られざる前日譚があった
新宿区神楽坂にある「赤城神社」といえば、建築家・隈研吾氏のデザインによるモダンな社殿やカフェが併設された「日本一スタイリッシュな神社」として有名です。しかし、その赤城神社がかつてどこにあり、どのような経緯で現在の地に至ったのかを知る人は多くありません。その「始まりの地」こそが、今回ご紹介する早稲田鶴巻町の「元赤城神社」です。
伝説と歴史:群馬からやってきた豪族の「故郷への想い」
元赤城神社の歴史は、鎌倉時代の正安2年(1300年)にまで遡ります。当時、上野国(現在の群馬県)の赤城山麓を本拠地としていた豪族・大胡彦太郎重治(おおごひこたろうしげはる)が、牛込の地に移住してきました。
彼は自分の故郷である赤城山の神様をこの地に勧請(神様の分霊を移すこと)し、祀ったのがこの神社の始まりです。つまり、ここは「江戸における赤城信仰の聖地」の第一歩だったのです。
ミステリーと裏話:なぜ「元」として残ったのか?
その後、神社は数奇な運命を辿ります。
1. 1460年:江戸城を築いたことで知られる太田道灌が、その神威を尊んで牛込台(現在の新宿区山吹町付近)へ遷座させます。
2. 1555年:大胡氏の後身である牛込氏が、さらに現在の神楽坂(赤城元町)へと移しました。
普通、神社が移転すれば元の場所は廃れてしまうものですが、ここには「ミステリー」とも言える地元住民の強い意志がありました。本尊が移された後も、この地の人々は「こここそが神様が最初に降り立った神聖な場所だ」として、小さな祠を建てて守り続けたのです。これが「元赤城神社」として今も残っている理由です。華やかな神楽坂の赤城神社に対し、住宅街にひっそりと佇むこの場所には、700年以上続く「土地の記憶」が色濃く残っています。
アニメ・ドラマの聖地巡礼としての側面
元赤城神社そのものがメインで登場する作品は少ないものの、本家である神楽坂の「赤城神社」は多くのアニメやドラマの舞台となっています。
- 『アイドルマスター ミリオンライブ!』:劇中に登場する神社のモデルの一つとされており、プロデューサー(ファン)たちの聖地となっています。
- 『物語シリーズ』:作中に登場する「北白蛇神社」の雰囲気や立地のモデルの一つとして、ファンの間で赤城神社が語られることがあります。
- 『僕とシッポと神楽坂』:相葉雅紀さん主演のドラマでも、神楽坂の赤城神社が重要なロケ地となりました。
熱心な聖地巡礼者の間では、神楽坂の赤城神社を参拝した後、その「根源」であるこの元赤城神社まで足を伸ばし、作品の背景にある歴史の深さを味わうのが「通」な楽しみ方とされています。
知る人ぞ知るパワースポット
元赤城神社は、大きな通りから一本入った静かな場所にあります。境内は決して広くはありませんが、そこには神楽坂の喧騒とは無縁の、凛とした空気が流れています。「物事の始まり」を司る場所として、何か新しいことを始めたい時や、自分自身の原点に立ち返りたい時に訪れると、不思議な力を授かれるかもしれません。神楽坂の華やかさを知っているからこそ、この「元」の静寂が心に響くはずです。
関連リンク・参考文献
[1] 【牛込①024】牛込赤城元町 | 江戸町巡り
[2] 元赤城神社(新宿区早稲田鶴巻町)|散歩日記
[3] 赤城神社|新宿区赤城元町の神社、牛込総鎮守
[4] 神楽坂のパワースポット「赤城神社」|ご利益や歴史・隈研吾デザインの魅力とは?
[5] 赤城神社| 一般社団法人新宿観光振興協会
[6] 赤城神社【赤城さん】 – 東京都神社庁
[7] 元赤城神社|新宿区早稲田鶴巻町の神社
